「足のしびれ」を緩和する
脊椎間狭窄症手術後の「しびれ」など
お灸の歴史は、史料(記録)からわかるだけでも2,000年以上。
2,000年以上も前に「もぐさ」に火 ? をつけて、
ツボを温める ? 治療法として確立されていました。
その長い歴史を経て、今もなお、変わらず私たちは
お灸に助けられ、救われています。
今回のお話は、
「バランス機能向上を目的とした
足底部固有感覚 (メカノレセプター)の灸刺激」
~ 狭窄症術後のしびれ残存に対する台座灸(せんねん灸)の治療 ~
第68回全日本鍼灸学会学術大会(愛知大会)ランチョンセミナー
(せんねん灸発売元セネファ株式会社共催)にて、
東京大学医学部附属病院リハビリテーション部鍼灸部門主任
粕谷大智先生にご講演いただきました。
⑴足の裏にあるセンサー
私たちは無意識のうちにバランスをとって、立ったり、歩いたり
することができます。
このバランス機能には、足の裏にかかる圧力の強さを敏感に察知し、
バランスを崩さないよう、カラダの姿勢を制御しているセンサーが
あるからです。
このセンサーを「メカノレセプター」と言います。
⑵足の裏がおかしい
この「メカノレセプター」が正常に機能しなくなる原因として
①加齢
②脳血管障害(脳卒中)
③末梢神経障害
による足の不具合、病気などがあげられます。
その中でも、末梢神経障害が起こると足では、
・運動神経の障害:筋肉が痩せる。筋力が低下する。
・感覚神経の障害:しびれや痛みが生じる。感覚が鈍くなる。感覚がなくなる。
・自律神経の障害:異常に汗をかく。熱く感じる。冷たく感じる。
などの症状があらわれます。
患者さんからお話を伺うと、
・砂利の上を歩くような違和感
・健康サンダルを履いているような違和感
・正座をしたあとのようなしびれ
・チクチク「刺すような」痛み
・ジンジン「焼けるような」痛み
・夜寝ていられないほどの痛み、ほてり
などの症状を訴えられます。
東京大学医学部附属病院リハビリテーション部鍼灸部門では、
身体のバランス向上のために、下肢(外在筋)の筋力維持、
強化以外に足底部へお灸(温熱療法)をすえ、メカノレセプターを
刺激して歩行安定へ導く治療を行っています。
⑶お灸をすえるポイント
温熱刺激の中でも、温受容器の興奮性を高める35~50度の範囲で、
心地よい温感が自覚でき、患者自身のセルフケアも可能なお灸
としてせんねん灸を使っています。
お灸をすえるポイントは3箇所。
太渓(たいけい)と照海(しょうかい)のツボ。
土踏まずに近いところで、指で押すと足底神経(そくていしんけい)
を刺激して、足裏から足先へ広がるように「ジワッ」と感じるポイント。
足裏にある、第2足趾(足の人差し指)の中足趾節関節のポイント。
写真をご覧いただいてご参考にしてください。
⑷お近くの「せんねん灸セルフケアサポーター(鍼灸師)」へ
メカノレセプターへのお灸は、ご自宅で、セルフケアとして実行
できるところが良いですね。
「確実なツボ、ポイントへお灸をしたい」とご希望の方は、ぜひ、
せんねん灸と提携している「せんねん灸セルフケアサポーター(鍼灸師)」
へご相談ください。
https://www.sennenq-selfcare.jp/
事前に電話をしていただき、お困りの症状と
「メカノレセプターへのお灸をしていただきたい」旨ご相談ください。