私はお灸で世界を変えることにした
こんにちは。お灸の伝道師こと、さすらいの「お灸くん」です。
第69回日本東洋医学会学術総会(大阪国際会議場)にて、せんねん灸発売元セネファ株式会社共催ランチョンセミナーを開催させていただきました。
日本東洋医学会は漢方を専門とする医師、薬剤師が集まりご活動をされている学術団体です。
座長に間宮敬子先生(信州大学医学部附属病院 信州がんセンター緩和部門 緩和ケアセンター長)をお迎えして、山岡傳一郎先生(愛媛県立新居浜病院副院長)に演題「私はお灸で世界を変えることにした」をご講演いただきました。
山岡先生は長年、愛媛県立中央病院(愛媛県松山市)を拠点に漢方医として、総合診療医として、救急をはじめ外来、入院と幅広くご活躍されてこられ、現在は愛媛県立新居浜病院の副院長も兼任されていらっしゃいます。
四国愛媛県は、かつて「伊予の国」と呼ばれ、「お灸をすえる」ことでは日本有数の地域です。そのようなお国柄(地域性)もあって、愛媛県立中央病院は医師(ドクター)が患者さんへ直接お灸をすえて治療をされる大変珍しい病院です。
銀座にございます「せんねん灸お灸ルーム」へも、遠く愛媛県松山市から治療を受けにお客様がいらっしゃいました。今でもお友達同士、お灸をすえ合うとお話を伺い、また「東京で友達に灸をすえてやりたいが、どこがいいか?」とご質問をいただいたこともあり、文化の違いに驚いた記憶があります。
現在の医療制度では日本人のほとんどは病院で亡くなりますが、政策転換で今後「在宅医療」を強く推し進めていくことになります。そのような中、山岡先生は鍼灸を実践して、早くから「病院で死なないために」、手術や化学療法(新薬)など「現代医学に頼る時」と「悠々自適な癒しの時」を両立させる新しい医療の創造に取り組んでいらっしゃいました。
ご講演の聴き手は医師(ドクター)ですので、鍼灸、とくに灸に関しては全く知識のない方、経験のない若い方もいらっしゃり、適切な処置をするためには、目の前にいらっしゃる患者さんが話してくれること、伝えてくれていることを、医者としてしっかり受け取ること。繰り返し「ていねいな観察」をすることで、患者さんの体がよく見えるようになると教えてくださいました。
山岡先生のご経験に裏打ちされた幅広く、深いお話を伺いました。後日、ご来場者から「山岡先生のご講演に大変感銘を受けました」との声をいただき、日本の医療を担う医師の皆様にお灸の良さ、素晴らしさを実感していただきたい想いを一層強くいたしました。