肩が痛くて腕があがりません(上腕二頭筋長頭腱炎)
「お灸の治療とセルフケア-1」
(ご相談)
肩に痛みがあり、腕をあげられません。
服を着るとき、痛みで腕をそで口にとおすことがつらいです。
じっとしていると、痛いわけではないですが、しびれのような違和感があります。
70歳代・女性
(経過)
・痛みが出始めたのは2ヶ月前。
・緊急事態宣言中、休校中だったお孫さんとよくバドミントンをしていた。
・痛みを感じたのは肘から。
・日が経つにつれ、痛みが腕全体に広がってきた。
・今は、腕をあげようとすると肩の前面に痛みがあり、あげられない。
(既往歴)
・テニス歴が長く「テニス肘」になったことがある。
・左膝を痛めたことがある。
(その他)
・針仕事(刺繍)が趣味。前かがみ、肩と肘を固めた姿勢のまま、長く続けてしまう。
(所見)
「上腕二頭筋」が肘の内側に付着するポイントに組織の損傷があります。
肩の痛みを起こした直接のきっかけは「バドミントン」です。
①針仕事で二の腕の筋肉「上腕二頭筋」の慢性的な筋疲労を起こしていた。
②「バドミントン」でラケットを振る動作を繰り返した。
③テニス肘を経験したことがあり、手くびや肘をひねるクセがついていた。
①②③により、「上腕二頭筋」が肘に付着するポイントに負荷がかかり組織の損傷を起こしました。
腕を上げるとき、上腕二頭筋を引き上げる必要がありますが、肘の付着部が損傷しているために力が伝わらず、肩の腱に過剰なストレスがかかりました。
この状態でラケットを振る動作を繰り返したために、肩の腱が熱を持ち炎症を起こしたものと思われます。
(セルフケア指導)
①「上腕二頭筋」が肘に付着しているところで、組織が傷んでいるところ(損傷部)へお灸をすえてください。
ツボとしては「尺沢(しゃくたく)」です。
探し方は「手のひら、肘の内側が上になるようにします。肘の内側の曲りじわの上、中央から親指側を指圧して痛みを感じるところ」。
せんねん灸オフソフトきゅう竹生島(温熱レベル2)をすえると「気持ちよい温かさを感じる」もしくは「熱くならない」ポイントを探してください。
②胸の筋肉にお灸をすえます。
ツボとしては「気戸(きこ)」です。
探し方は「乳頭から真上に移動して、鎖骨の下周辺を指圧して痛みを感じるところ」。
せんねん灸オフソフトきゅう竹生島(温熱レベル2)をすえると「気持ちよい温かさを感じる」もしくは「熱くならない」ポイントを探してください。
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「肩の痛み」の原因はさまざまです。
まずは「原因」をはっきりさせましょう。
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